OSXをアーカイブインストール(設定を引き継がないヤツ)した時に手動で設定を引き継ぐ方法

そもそもアーカイブインストールには、オプションの設定があって、インストール時のオプションで、設定を引き継がない事が出来ます。これが何を意味するかというと、古いシステムの情報は、一旦全て/Previous Systemというフォルダに移動され、その上で、改めて、新規システムインストールが行なわれるという事です。通常のアーカイブインストールだと、システム関連のファイルは、/Previous Systemに移動されますが、/Users/下のホームディレクトリのファイルは、そのまま引き継がれるので、ここが違いと言えます。

なにが嬉しいのかというと、システムが不調な時の要因の一つに、自分のホームディレクトリ以下の特に~/Libraryのファイルが壊れてる事があるからです。このような場合は、通常のアーカイブインストールでは、解決できない場合がありますし、かといって、クリーンインストールすると、古いデータが完全に消去されてしまうので、アーカイブインストール(設定引き継がない)が威力を発揮します。(個人的には、システム入れ替え時は、必ずといっていいほど、これを使っています。)

と、前置きが長くなってしまいましたが、設定を引き継がないアーカイブインストールを行った場合、インストール直後は、基本的には、クリーンインストールした状態と同じになってしまいます。そこで、/Previous system以下に移動された、旧ホームディレクトリから、必要なファイルをごっそり引き継いでく時に、僕が行ってる方法をメモっておきます。

まず前提として、旧システムと、新システムで、引き継ぐアカウントは名前やパスワードも同一にしておいてください。

次に以下のファイルは無条件に/Previous sytem以下の該当ホームディレクトリから新しいホームディレクトリに移動してます。

• Documents直下のファイルを全選択して移動
• Desktop直下のファイルを全選択して移動
• Movies直下のファイルを全選択して移動
• Music直下のファイルを全選択して移動
• Pictures直下のファイルを全選択して移動

Sitesや、Publicフォルダを移動してないのは、自分の場合、ほとんど使ってないので、差異がないからです。もし、活用されてれば、Sitesは、直下のファイルを丸ごと移動してもいいですが、Publicは、Drop Boxは(気持)上書きしないほうが良いかもです。要は、Libraryディレクトリ以外は、結構気軽にデータを旧データから移動してきちゃってますよという事です。

次に肝心のLibraryですが、僕は、あまり再設定が苦じゃないので、一番のオススメは、ここは、触らず、自分で再設定していくという事です。ただ、どうしても面倒な設定類もありますので、最低限、移動するとしたら、

• ~/Library/Safari以下全部(or Bookmarks.plist)を移動するとSafariの設定(orブックマーク)が引き継げます
• ~/Library/Application Support以下。ここをごっそり持ってくるなら、アーカイブインストールで設定引き継がなかった意味ないじゃんというツッコミがありそうですが、比較的ゴッソリ移動しちゃいます。
• ~/Library/Mailが鬼門なのですが、Mail.appを使ってると、ここに全てのメールのデータが保存されています。大量のメールを保存してる場合や、IMAPじゃない時は、~/Library/Mailフォルダと~/Library/Preferences/com.apple.mail.plistをごっそり移動してくれば、メールデータが引き継げます。ただ、大量なメールを扱ってる人ほど、Mail.appのデータは壊れやすいので、メールが不調なら、あまりオススメはできません。(~/Library/Mail以下のバックアップデータをMail.appにインポートする技もありますが、あまり自分でその手法を確立してないので、触れないでおきます)

って、ことで、無駄に長くなってしまいましたが、ポイントは、

• アーカイブインストール(引き継ぎ無し)だと、ほぼクリーンインストールできるよ
• でも、/Previous Systemに古いスステムのデータはすべて移動されてるよ
• ホームディレクトリ以下の~/Library以外は、無条件に移動してきてもあまり問題ないよ
• ~/Library以下を持ってくるなら、SafariとApplication SupportとMail関連くらいがオススメだよ

といった感じでしょうか。最後にアーカイブされたシステムは、データは全て残ってますが、再度Systemとして、起動することは、出来ないので、そこだけ気をつけてくださいね。